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中小企業グループ補助金その2

2016/01/21

(前回からの続き)

これに対して新聞記事は明らかに劣後債権に該当することを前提としていますし、「補助金を活用した資産を処分したことにより得られた価格に対し補助率分となる4分の3を請求できる」としていて、交付した補助金全額を請求できることにもなっていないので、補助金取消しの手続きを指しているわけではなさそうです。

茨城県の要綱については発見できなかったのですが、お隣の福島県では

「福島県中小企業等グループ施設等復旧整備補助金交付要綱 」がインターネット上に公開されています。

同要綱では、

「(財産の処分の制限)

第21条 第3項  中小企業等グループ又はその構成員は、前項に定める期間内に、補助事業により取得し又は効 用が増加した財産を他の用途の使用し、他の者に貸し付け若しくは譲り渡し、他の物件と交換 し又は債務の担保に供しようとする(以下「取得財産等の処分」という。)ときは、様式第9 号により知事の承認を受けなければならない。

この場合において知事は、当該取得財産等が別に定める期間を経過している場合を除き、中小企業等グループ又はその構成員が取得財産等の処分をすることにより収入があるときは、その収入の全部又は一部を納付させることがある。」

と規定されており、新聞記事が言っているのもこれと類似の規定に基づく返還請求ではないかと思われます(ただ、規定上は、資産の処分代金の4分の3に限定されることもないように見えますし、必ずしも廃業の場合や破産管財人の処分に限定される趣旨ではなさそうです。)。この条項の定めによる納付がどのような性質を有するのかはざっと見た限りでは規定の適用関係がよく分かりませんでしたが、これも租税に準ずる位置づけになるのでしょうか。

よって、要綱21条3項の規定に基づく返還請求の場合には、これも処分等が破産開始決定の前なのか後なのかによって、結論が分かれそうです。

このため、破産管財人(破産開始決定後)のタイミングで処分したものはいずれにしても劣後的破産債権のため回収不能という結論は変わらなそうです。

そもそも破産管財人の処分に当該条項の承認を県が出すのか、という問題はありますが、新聞記事の記載から見ると破産管財人の処分に対しては承認を出してくれているようです。

 

弁護士 堀 賢介

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